真面目に取り組んでみようと思いっている。


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松本清張“無宿人別帳”

a0037073_11302623.jpg本屋さんで何となく目に付いたので買ってみた。
初めて読む松本清張。

時は江戸時代。
人別帳を欠落(戸籍が無くなること)し、無宿人となった男達の物語を短編で綴る。
無宿人は幕府から無宿というだけで犯罪予備軍と決めつけられ、法を犯したわけでもないのに、世間の目から逃れて暮らさなければいけなかった。
時には街を歩いていただけで捕縛され、佐渡の金山に島送りにされる。
流人と違って放免も恩赦も無し。
非常に暗く、辛い話が連綿と続く。
しかし読みづらいということはなく、ぐいぐいと読者を引っ張ってくれる。
発表は昭和30年代。
全く古さを感じさせず、張りがあって緩急があって、読んでいて本当に楽しい。
文体は正統派のハードボイルド。
単純な娯楽だけの時代小説ではなく、文学の香りがそこかしこから漂う。

すかっとさわやかな小説ではないが、ゆっくり酒でも飲みながら読むには最高ではないだろうか。
by 306stylepremium | 2006-05-01 11:42 | 読書